原裕司 (はら・ゆうじ)
記録作家・元朝日新聞記者
▽東京都世田谷区生まれ。早稲田大学商学部卒。北海道新聞記者を経て朝日新聞記者。2021年8月に退社し現在はフリーランス。
▽北海道新聞時代は北炭夕張新鉱ガス突出事故、夕張保険金殺人事件、大韓機撃墜事件、小樽運河保存運動などを取材し、朝日新聞に入ってからは連続幼女誘拐殺人事件、阪神大震災、オウム事件、地下鉄サリン事件、奥尻島災害、永山死刑囚の執行など事件事故、災害、死刑問題や、国鉄の分割・民営化問題、拉致問題、地方行政問題、街づくり問題などの取材を続けてきた。冤罪だった人権派弁護士逮捕でも反対の論陣を張った。環境省の特別天然記念物トキの再生事業、北朝鮮拉致被害者の曽我ひとみさんらの取材も行った。
▽1997年には日中国交正常化25周年企画として学生交流事業に参加しルポを朝日新聞で紙面展開した。
▽特に死刑問題には学生時代から関心を寄せて、ライフワークとして精力的に取材を続けてきた。朝日新聞社内に取材チームを作り、1992年に連載企画「死刑執行ゼロの周辺」を取材・執筆した。後に「死刑執行」というタイトルで朝日新聞から出版された。2002年5月には死刑制度を存続させる日本の死刑問題を調査するために来日した欧州評議会議員会議と、日本側の死刑廃止を推進する議員連盟の共催で開いた司法人権セミナーで、日本側からは唯一のジャーナリストとして出席・発言した。帝銀事件の死刑囚平沢貞通については、出身地の北海道小樽市で逮捕の状況や家族ら関係者の取材をこなした。
▽著書に『今田勇子vs警察 ドキュメント連続幼女誘拐殺人事件』(三一書房、ペンネーム)、『現代黒書 巨大事故の捜査とジャーナリズム』(三一書房、ペンネーム)、『殺されるために生きるということ』(現代人文社)、『極刑を恐れし汝の名は』(洋泉社)、『なぜ「死刑」は隠されるのか』(宝島社新書)、『ドサ回り記者の泣き笑い日記』(恒友出版、ペンネーム)、『取材現場は地方に宿る/新聞記者 封印40年の記憶』(東京図書出版)など。雑誌では連載『連載ドキュメント小樽運河』(「技術と人間」ペンネーム)、「連載 取材現場から」(「マスコミ市民」ペンネーム)、「安田弁護士はなぜ逮捕されたのか」(週刊金曜日)、単発で月刊誌「噂の真相」「創」にも執筆。共著に『死刑執行』(朝日新聞)、『別冊宝島 囚人狂物語』(後に『実録刑務所暮らし』宝島社)、『おやじの背中』(朝日新聞)、『モンダイの弁護士』(宝島社)、『検証! オウム報道』(現代人文社)、『記者クラブ』(柏書房)など。死刑囚の秘密通信を扱った「足音が近づく」(市川悦子、インパクト出版)では復刻版をプロデュースした。